Back List


まえ書き


『電磁波にかかわる現象はマクスウエルの方程式によって説明できる』

「式によって説明できる」などというインチキな表現を、俺は一切信用しない。それによって何かを理解できたことなど今までに一度もないからだ。「説明できる」ならそこで説明しろよ、って話である。さらに彼らによれば、「磁場とは相互作用を」とか、「ローレンツ短縮で」とか、「反作用を電荷から」とかだそうだ。いよいよ怪しい。

ならば、と俺は教科書をひっぱり出した。そして電場とか磁場とか知ったような気になってみれば、アンペールの閉磁路法則(ほう)、とか、ファラデーの電磁誘導の法則(ほう)、とかが並んでいるページをつらつら眺め(ほう)、電場と磁場はx方向に進む波になるはずだ、なんてことをまたもやフクロウのように信じ込まされてしまうのだ(なんだかんだ言いながら結局ダマされるタイプ)。ただし、気持ちが晴れることは決してない。それはどこかの(おそらくいくつもの)理解が決定的に不足しているからだ。その教科書の中では自分にとって意味の定まった言葉の数がまったく足りないのである。

一方、これをあちらこちらで撃ちまくっている企業マンにとってそんなことはどうでもよい。例えばFEMやFDTDなど電磁界解析はマクスウエルの方程式をソルバとしてよく期待どおりの絵を出力し、どこにあっても必ずアドバイスをくれる大切なパートナーである。小さな疑問にとらわれてなどいるヒマなど彼らにはない。しかしそうであっても、そのときどのくらいの時間立ち止まって、どの程度までこれを掘り下げて、どのようなイメージを良しとしてまた実務に戻ったか、このことは、次の現場での彼らの戦闘力を左右する大きな要素になってゆくのである。



以下、特にことわる場合を除き、量を議論する必要がなく作用の源となるものを指し示す場合は、「電場」、「磁場」という言葉を使ってゆこうと思う。ただ、スカラポテンシャルや傾き、ベクトルポテンシャル、回転、それぞれの捉えかたについては都度考えなければならない。量としては、「電界強度E」「電束密度D」(ここではほとんど無用だが)「磁界強度H」「磁束密度B」を用いる。また、電磁波に関してはEH対応論の助けを借り、作用という観点からはEB対応をベースに組み立てたることができればと思う。微分にはフーリエ変換の特性を使う(⇒ フーリエ変換の解析的な利用)。したがってタイムドメインは(ほとんど)出てこない。正弦波は複素数に置き換える(⇒ 複素数とツール)。


Back List














































Back List


発生と伝搬



【電磁波の伝搬】

マクスウエルの方程式の主体は、それまですでに実験的に求められていた2つの法則である。
磁束密度 B でなく磁界強度 H に統一してみるとすっきり見えるはずだ。(*1)

<アンペールの閉磁路法則>
・電流は、その周囲に一定の現象を発生させる
・面積 s の周囲の閉曲線 c 上で起こる現象 H の合計は、s を通る電流 J の合計と一致する。
integc H dL = integs J ds
s および c を 0 に近づけて、
integs J ds → J
integc H dL → ∇ X H
と書けば、空間に関する微分形では、
∇ X H = J

<ファラデーの電磁誘導の法則>
・変化する磁界は、その周囲の導線に起電力を発生させる
・面積 s の周囲の導線 c に発生する電界 E の合計は、s を通る磁界 H の合計の時間的変化分と一致する。
integc E dL = -jωμintegs H ds
      (from: V = -dB/dt = -μdH/dt = -jωμH)
s および c を 0 に近づけると
integs H ds → H
integc E dL → ∇ X E
と書くことができるので、空間に関する微分形では、
∇ X E = -jωμH

このふたつの法則(ここでは周波数ドメインで表されている)は、「ある面積を通る何かがその周囲の閉曲線に作用する」という、現象の幾何学的な表現として似たような形をしている。マクスウエルは、静電誘導の時間的な変化で対極に誘起される電荷:時間的な変位電流:を定義することによって、期待に応えるストーリーを組み立てた。
J = dD/dt = jωεE
損失がある場合は導電率を σ として、
J = σE + jωεE(= jωε'E:ε'は複素誘電率)(*2)
とすれば良い。



たしかにきれいなたすきがけになって、電界と磁界との相互作用は続きそうだ。だがこれは本当にどこかに向かって伝搬するのだろうか。
∇ X H = jωεE
∇ X E = -jωμH
ω2με を k2 とおくと、
∇ X (∇ X E) = k2E
∇ X (∇ X H) = k2H
ベクトルの性質 A X (B X C) = B(A・C) - C(A・B) より、
∇(∇・E) - ∇2E = k2E
∇(∇・H) - ∇2H = k2H
共に左辺第一項は0であるから(∇・E = 0:電荷無し)(∇・H = 0:磁荷無し)、
∇2E + k2E = 0
∇2H + k2H = 0
周波数ドメインの波動方程式になる。
同じ形なのでこれより電界のみ見てゆく。
この解を仮に、z軸に垂直で平面的な電界(x方向にもy方向にも大きさは変わらない)と仮定すると、
δ/δx = 0 、δ/δy = 0
よって、x方向性成分は以下のとおりとなる。
δ2Ex/δz2 + k2Ex = 0
これを解くと、
Ex = Aexp(jkz) + Bexp(-jkz)
周波数ドメインでz軸に沿った単一の正弦波になる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
| ここで一時的にタイムドメインを覗いてみると、各項の実数部は、
| cosω(z√(με)+t)
| のように、ω でくくられた変数が位置に関する量と時間との和になっている。
| すなわち先の式の右辺第1項は z の負の方向に、第2項は正の方向に、速度 1/√(με) で「伝搬」してゆく波である。
| ただし何が「伝搬」しているのかはまた別の話で、これは後で考えることにする。(*3)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方、このときの磁界は、この電界 Ex と、ファラデーの電磁誘導の式
∇ X E = -jωμH
のy方向1次元
Hy = -(1/jωμ)δEx/δz
から、
Hy = (1/√(μ/ε)){-Aexp(jkz) + Bexp(-jkz)}
と、定数係数が付くことになる。これは電界 Ex と磁界 Hy との振幅の比で、波動インピーダンスと呼ばれる。出自が違って一見別のようなものに見えるかもしれないが、伝送路の特性インピーダンスと同じ次元で同じ物理的意味を持っている。特性インピーダンスは、直接測定する特性ではなく人工的な指標である。波動インピーダンスも、光速との間の単位合わせに挿入される人工的な数値である。
η = 1/√(μ0/ε0) = 120π



【電磁波の発生と放射】

ここまでは波源の見えない場所での電磁波、すなわち電磁波の伝搬を考えてきた。次はアンテナなど波源に近い領域で、電磁波の発生と放射について考えてみよう。この場合、波源にはEでもHでもない値(電流)を置くことになるが、それはこの偏微分方程式が非斉次になるということだ。また、家の近くにあるアンテナの形などからすると、電流の方向とは異なる方向に電磁波は放射されるようだ。これまで1次元でお茶とかコーヒーとかをやっと濁してきた俺にこの問題は重すぎる。しかしそうは言っても、電界や磁界は波源からどのように発生して、単独で外側に向かって伝搬し始めるものなのか、どのような空間インピーダンスでにじみ出してどの辺から電磁波になってゆくのか、このあたりだけでも知っておきたいものだ。賢い俺はここでいつもの「すみませんあとで必ずやっておきますので」という棚上げ戦法を選択し、途中の計算をけっとばすことにした。今さえよければおおむねよろしい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
| ・電流 J との角度によって式は変わるが、これを最も振幅が大きくて式も簡単になる垂直方向にとり、距離 r の地点とする。
| ・電流 J は距離 r に比べ充分に短い L の長さをもった電流 I とする。(JdV = IL)
| 電流と同じ方向の電界:
|  E = (jηIL/4π)exp(-jkr) (k/r + 1/jr2 - 1/kr3)
| 電流と r とに垂直な方向の磁界:
|  H = (jIL/4π)exp(-jkr) (k/r + 1/jr2 - 0)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

式は k と r のみで表わされる3つの項に分かれているが、kr=1 のときにこれらは同じ値となり、それに比べて r が小さいときは第3項と第2項が、r が大きい時は第1項がそれぞれ優勢になることがわかる。第3項は静電界、第2項は誘導電界と誘導磁界で、共に電場または磁場に関わる単独の現象と同じものである。そして第1項が、先に確認した伝搬する電磁波になっている。
k = ω√(με)
λ = 2π/k
なので、書き直すと、
r << λ/π のときに静電界と放射電界/放射磁界
r >> λ/π のときに放射電磁界
が支配的に見えてくるということである。
また、放射電磁界が優勢な場合の空間インピーダンスは、
η = 1/√(μ0/ε0)
であって、これは波源が見えないとして計算した場合のものと同じである。

では、小さな J=IL とは現実的にはどんなものなのだろうか。よく例に出される「微小電気双極子」は反対の極を持つ1対の電荷で、作る電界は、その間の直線か少し広がる曲線の集まりである。「微小」とは波長より充分小さいという意味だ。指向性は、上の結果から、双極子の垂直方向には360°同じように強く、双極子の延長方向には弱いものになる。その絵は、双極子を縦とすれば、これを中心にドーナツ型(またはりんご型)、あるいは輪切りにして8の字が横になった形によく表わされる。
ある一定の線路に沿ってこの微小電気双極子の効果を繰り返し足し合わせると、線路を発生源とした電界と磁界が表現できる。この線路とはアンテナである。例えば、半波長ダイポールアンテナの線路に沿ってこれを計算すると、微小電気双極子のものを殆どそのまま大きくしたようなパターン(近傍では違ってくるが)が見えてくる。





(*1)
この節は、E と H とを比較しながらマクスウエルの方程式を考えている。よって、
B = μH
D = εE
と並んでいるのだが、
B = μH
E = D/ε
頭の中がこちらの並びになっているほうが、式から離れた作業(測定など)では運に恵まれることが多いはずだ。

一方、真空の空間インピーダンス 1/√(μ0/ε0) とそこでの光速 1/√(μ0ε0) に使われる値はこの ε0 と μ0 だけである。ε と μ の最低値で真空中の光速が決まるように見えるかもしれないがそれは逆である。ε0 と μ0 はともに物理定数などではなく、真空中の光速に D と H を関連づける人工的な値だ。実際に ε0 は光速から定義される 1e7/(4πc2) であって、μ0 は 4π1e-7 という、いずれも単位合わせの値に過ぎない。なので上の式でも ε と μ は添え物である。俺が気にすることではあまりない。




(*2)
「誘電率は複素数なので」というのは誤りである。電磁波に関わる媒質の2つの性質を1つの複素数 ε' に閉じ込めまとめて計算できるということだ。屈折率も同様。



(*3)
位相速度は、「書いてみると進んでいるように見える速度」であって、実際にはどのような物質も(したがって情報も)位相速度で進んでいるわけではない。位相速度では何も伝搬しない。それでもこれは、アンテナの共振波長を決め、真空に対する曲がり具合:屈折率:を反映し、真空中の位相速度は光の波頭速度の最大値と一致する。

群速度は、
・異なる周波数のかけ算で現れる波(⇒ (付録)加法定理
・異なる周波数の加算で表される波(バーストやパケット:但し周期的:を含む)
の包絡線の見かけ上の速度だが、位相速度に比べて(通常は)少しだけ違うかもしれない速度である。位相速度より大きくもなるし小さくもなるが、位相速度と同様、群速度では何も伝搬しない。

したがって位相速度も群速度も、0であっても真空中の光速を超えていてもかまわない。ただ実際には位相速度は真空の光速とそれに対する比(屈折率)で決まるし、群速度(Δω/Δk)は、屈折率の周波数依存性が特異的に変化しなければ位相速度から大きくは外れない。したがっていずれも普通は媒質中の光速の近辺にある。しかし何かが伝わる「速度」としての意味はあまりない。光速に制限されるのは(伝わる「速度」として意味があるのは)本当に孤立している波の波頭速度だけである。


Back List














































Back List


伝送路と電磁波


高周波を扱う回路では、比較的短い結線でも伝送路として扱わなければならないことが多い。また、伝送路では電磁波のルールでエネルギーが線路方向に伝播するのだが、それは伝送路が電磁波を放射したり受けたりするアンテナにもなりうるということである。RFはもとより、ロジック、電源、オーディオなどにおいても、伝送路は避けて通ることのできない考え方だ。扱われる周波数の波長が部品や回路のサイズに近づくにつれ、伝送路を考慮した設計は製品設計の重要なポイントになってくる。



本題に入る前に、少し確認しておきたいことがある。製造業のいくつかの現場では、一般常識のように通用しているローカルなアナロジーが、もしかしたら伝送路との摩擦を起こすかもしれないからだ。

<対、半導体のプロセス設計>
正または負の電荷によって経路を描いたり、移動度(cm2/Vs)を思い浮かべたりしないようにしなければならない。移動度は担体個体の速度だが、それは重なり合って直流電流の大きさを決める量である。また、導体としては充分な担体が存在している媒質(金属やプラズマ)を考えなければならない。さらに、入り口から入った担体が中の担体を押すことによって出口から別の担体が押し出される、という拡散のような考え方も伝送路とは区別されなければならない。

<対、ディレイラインの定数設計>
真空中の電磁波の伝播と、ディレイラインや分布定数回路の遅延とは連続的に説明されなければならない。しかし、電磁波は分布定数回路(電信方程式)で表現される回路網を物理的に通っていると言えるのだろうか。電荷に依存するのか、自力で伝搬するのか、これらについても考える必要がある。

<対、電子部品の設計>
マクスウエルの方程式で言う「変位電流(displacement current)」とは、コンデンサなどいわゆる導体の対向した容量素子に誘起される電荷を特に表そうとするものではない。



さて、伝送路と伝搬について考えよう。伝送路の仕事は、エネルギーまたはその変化(情報)を運び、それを終端で取り出してもらうことである。正しく扱ってやらないと、エネルギーの投入/伝搬/取り出しを効率よく実現することはできないのだ。うまく使ってやれなかった分は悪さもする。

波の伝播とは担体の移動ではない。近くの担体との相対的な変位が伝播するということである。実際、弦の振動や水面の波の伝播は材料や水の移動を伴わない。波が伝搬している途中の適切な場所では、これを消費してエネルギーを得ることはできる。うまく消費すればそこで波は消えるのだが、消費されなかった分は反射あるいは通過してまた伝搬する。電気的な伝送路では、担体の変位とは導体に電荷が偏在することで、伝搬する波は電磁波である。マクスウエルの方程式の解による電磁波か弦の振動かの違いはあっても、共に同じ形の波動方程式をもって同じように伝搬するのである。

これらのことを別の側面からも考えてみよう。定常的か過渡的かにかかわらず、伝送路の端で、それを構成する2本の導体の片方から電荷を引き抜き、それをもう片方に押し込むという作業を行うとする。これによって、逆極性の電荷がその近傍の両方の導体に偏在することになるが、偏在した逆極性の電荷の間にはそれらを結ぶ電界が(伝送路に垂直に)できているはずだ。どんな元の作業も正弦波または正弦波の重なりで表すことができるので、この電界は電磁波の波源になると考えられる。伝送路の電磁波も電界と磁界とが相互に作用することによって進むのだが、電荷の偏在もこれらに伴われて進むように見えるところが、空間の電磁波とは少し異なるところであろう。

R と L とを直列に、G と C とを並列にいくつも並べた分布定数回路が、伝送路の等価回路として用いられる。
回路図からも直感的に、充放電による電荷の移動とエネルギーの伝播との類似性が想像できるかもしれない。実際、伝送路の C や L を大きくしてゆくと、終端の波形は遅れて観測される。そしてその C と L だが、例えば上で使った2本の導体が同じ断面(半径 r の円)を持っていて中心間の距離を d とすれば、r << d のとき、
L = (μ/π)log(d/r)
C = πε/(log(d/r))
すなわち CL = με となって、分布定数回路は伝播速度を光速まで連続的に表す。これは、分布定数回路では C または L をいくら小さくしても一定の CL 積が残るということも表す。
しかし、
・光速で進むのは電磁波または電場、磁場であるだろうこと
・伝搬に影響するのは近傍界だろうこと
・電磁波の伝播する空間には電荷が無くてもよいこと
・導体、共通GNDの実体が想像できないこと
などを考えると、分布定数回路と電磁波とを結びつけ手放しで納得することもこれまた難しい。

実際にLCR分布定数回路(伝送路上)を電流や電圧がどう進むかは、
 ⇒ 偏微分方程式と波動方程式
で確認する。






【参考:真空中の電磁波と分布定数回路との比較】
特性インピーダンスと伝播速度は、分布定数回路と真空の電磁波とでは以下の様な関係にある(前節も参照のこと)。
・特性インピーダンス
    分布定数回路 √(L/C)
    真空(電磁波) √(μ0/ε0) = 377Ω
    (120πは ε0 = 1e7/(4πc2) を 1e-9/36π で近似した場合)

・伝播速度
    分布定数回路 √(1/(CL))
    真空(電磁波) √(1/(ε0μ0)) = 2.998e8 m/s


【参考:その L と C と μ と ε】
L、C、Z、の近似は、概算に便利な式として log10 で変換され紹介されることも多い。以下に整理しておく。
--- 真空の平行線路 ---
r << d のとき、
L = (μ/π)log(d/r) H/m
C = πε/log(d/r) F/m
と近似され、
L = 4e-7 log(d/r) = 0.92 log10(d/r) H/m C = 2.78e-11/log(d/r) = 12.1/log10(d/r) F/m
Z = √(L/C) = 1/π √(μ/ε) log(d/r) = 119.9 log(d/r)
  = 277 log10(d/r) Ω
--- マイクロストリップライン ---
良く使われる近似式をひとつだけあげておく。
ε と h は誘電体の誘電率と厚み、t と w はラインの厚みと幅である。
Z = 87/√(ε+1.41) log(5.98h/(0.8w+t))


Back List














































Back List


アンテナ


アンテナは、給電線と空間というふたつの伝送路の間のマッチングデバイスであり、「電力-電磁波変換機」のようなものである。まずは、ともに単なる電線である給電線とアンテナとを比べてみよう。これらは異なるアプローチで構成され、別々の特徴をもって、別々の目的で使われている。

*給電線(伝送路)*
・分布定数回路として扱われる。
・無損失の場合かまたは周波数が充分高い領域では、分布定数回路の指標である特性インピーダンスのリアクタンス成分は無視できる。
・したがってこの場合、特性インピーダンスに周波数依存性は無い。
・特性インピーダンスの不整合点で反射が起こった場合、それは進行波と重なって定在波を形成し、投入したエネルギーは期待していない場所で消費される。
・適切に終端された場合、進行波の電流と電圧は同相になる。

*アンテナ*
・定在波アンテナでは、アンテナ線路上で反射波が定在波を作る(進行波アンテナについては後述)。
・したがって、アンテナ自身が放射抵抗によってこれを消費する。
・このことによって、定在波アンテナは、L、C、Rloss、Rr を(普通は直列に)接続した負荷として等価回路に表される。
 (Rloss:損失抵抗 Rr:放射抵抗)
・電流と電圧の位相は90度ずれる。

また、アンテナは、空間と接していることによって普通の回路部品とは異なる振る舞いを見せる。
L、C によるリアクタンス成分が 0 になる(共振する)周波数では、アンテナに投入される電力は Rloss と Rr で消費される。実際の共振点は、例えば半波長ダイポールアンテナの場合、アンテナ片側の長さが λ/4 より少し短いところにある。この共振点では、アンテナのインピーダンスは放射抵抗 Rloss+Rr となり、給電線はこの抵抗に対してマッチングをとらなければならない。給電線とアンテナとのインピーダンスマッチングがとれていないと、給電線に返る反射波が大きな定在波成分を作ることになる(VSWR>1)。
給電点はアンテナに特別な機能としてとりあげられる要素ではないが、実際にはインピーダンスマッチングや平衡(バランス)変換が必要になる点である。多くの場合、アンテナ上でのその位置はアンテナの(送信)入力インピーダンスを変える。






以下、実例を見ながらアンテナとは実際どのようなものなのかを確かめてみる。
まずは線条アンテナである。

<半波長ダイポールアンテナ>
アンテナ線路の長さが片側ちょうど λ/4 である場合の半波長ダイポールアンテナは、Rloss が無いとして、
73+j42.55
というインピーダンスを持っている。片側の長さをこれより少し短くすることによってアンテナは共振し、リアクタンス部分が 0 になる。
アンテナから離れたところでは、電気力線は微小ダイポールのそれと良く似たかたちになる。等方性(球状)アンテナに対する利得は 1.64(2.15dB) である。電磁波は線路方向には放射されず、したがって指向性を持つ。

<モノポールアンテナ>
半波長ダイポールアンテナの ”給電点を通ってアンテナ線路に対し垂直な面” に導体を挿入しても、電気力線は形を変えない。電気力線は当電位面である導体表面に対し垂直に存在するからだ。そうすると、半波長ダイポールアンテナの片側はこの導体に拠る鏡像として省く事ができ、これが λ/4 モノポールアンテナである。
共振点のインピーダンスは半波長ダイポール 73Ω の半分、36.5Ω 程度。
導体(地面)に対して縦に使うので地表面での指向性は無いが上空に弱くなり、利得は意外に大きく半波長ダイポールアンテナの倍、3.28(5.27dB) になる。
携帯無線機などに用いられている。携帯無線機では、直線偏波ヘリカルとして小型筐体に収められているものもある。

<ループアンテナ>
折り返しダイポールを含め、1周の長さをλとして短絡したアンテナ。
ループ形状(円、三角、四角..)によってインピーダンスは異なる(折り返しダイポールの場合は半波長ダイポールの4倍で 293Ω)。
ループ面が形成されるのでその面も指向性に影響するようになる。
インピーダンス、利得、指向性などの設計自由度が高く、用途毎に色々な形状のものが使われている。
尚、その形状から似た名前ではありますが、「磁界型ループアンテナ」や近傍界用の「ループ形状のアンテナ」とは異なるものである。

<逆L、逆Fアンテナ>
アンテナの線路長は、共振させることや定在波を利用することの為に重要な設計要素で、電磁波の「放射」に必要な条件である。しかし、それを完全に保証するものではない。
例えば高さを落としたいためにモノポールアンテナの一部分を折り曲げると、曲げた先端部分の電流が地表やグランドプレーンと逆相であることから、この部分は電磁波を放射しにくくなる。しかし全長によって共振や定在波の発生という状態を保っていれば、これもアンテナ(逆L)として機能するのである。このアンテナは、地表やグランドプレーンに垂直な部分が主に電磁波を放射する。
逆Fアンテナは、逆Lアンテナの開放端から λ/4 の点(電圧=0)を接地し、給電点を任意の点にシフトさせて整合をとったものである。



次に磁流アンテナをいくつか挙げる。
線条アンテナでは、微小電気双極子の交流電流が作る磁界が放射の第一歩だった。磁流アンテナでは、交流磁流が作る電界がそれにあたる。ここでは「磁流」は実際に作るものではなく、ある電界の形に対しその源として等価的に仮想するもの、と考えるのが良いだろう。そうすることによって線条アンテナと磁流アンテナとをうまく比較することができるからだ。

<スロットアンテナ>
導体板にスロットを空けたものである。スロットの長辺は λ/2、短辺はこれより充分短いとする。
(何らかの方法で)導体板のスロット長辺に垂直な電流を流した場合、電流を流せないスロットにせきとめられた電荷は長辺に溜まる(誘起される)。この電荷が作る電界の形からその源を磁流として、スロットアンテナは磁流アンテナに分類される。仮想の磁流がスロットの中に、スロットの長辺方向に沿って存在する、と考えるわけだ。この磁流が半波長ダイポールアンテナの電流と同じ形状になる様スロットを開けることにより、半波長ダイポールアンテナと等価で対をなす磁流アンテナとしてスロットアンテナは機能するのである。

<パッチアンテナ>
充分大きなバックプレーン上に、薄い誘電体または狭い間隙を介してパッチが形成される。パッチのサイズは、例えば電流の流れる方向に λ/2 の長さを持っている。
パッチアンテナでは、向かい合うパッチとバックプレーンとに対して給電する。お互いの距離が近いのでこの間隙では線条アンテナのような電磁波を発生することはほとんど無い。しかしパッチの縁ではバックプレーンとの電界が外に向かって広がっており、それはスロットアンテナで働いたものと同じ種類の電界である。したがって、パッチの縁には仮想の磁流があると考えることができる。電流の流れる長さ方向の2つの辺に沿う磁流は互いに逆向であり、これらは打ち消しあう。一方、幅方向の向かい合う2つの辺では同じ向きの磁流が発生する。幅を大きくしてこの部分の放射を使うのがパッチアンテナである。
パッチアンテナは、パッチ面上空に向かって指向性を持つ。

<PIFA>
プレーナ型の逆Fアンテナ。
パッチアンテナと同じタイプの磁流アンテナだが、前出の線条逆Fアンテナと同じ考え方をもって電流電圧分布と給電点を調整している。
携帯電話に多く使われてきたアンテナだ。
接地部分の面積や開放端の形状によって L と C を形成し、共振させて長さを落とすことができる。
また、接地の位置を適切に設計すれば、パッチ平面上で電流の経路を周波数によって変えることが可能である。
この方法は広帯域アンテナとして使う場合に有効だ。






(参考1)
定在波がアンテナの絶対条件というわけではない。アンテナには、開放端/短絡端の反射による定在波を用いようとするもの(定在波アンテナ)ばかりではなく、アンテナの線路を伝送路として終端する進行波アンテナ(ロンビックなど)もある。本章では定在波アンテナだけをとりあげた。



(参考2)
最近多くの産業で使われるようになって注目を集めているパッシブ型RFIDには、135kHz/13.56MHz を用いた磁束結合タイプと、900MHz/2.54GHz の電磁波タイプがある。電磁波タイプには上で見てきた線条/磁流アンテナが、磁束結合タイプにはループ「形状」のアンテナが使われている。ただし、磁束結合タイプのアンテナは、これまでに見てきた他のアンテナと違って電磁波を対象にしていない。大きさの似ているパッチアンテナや、形状の似ているループアンテナとは全く異なるものである。
アンテナ内蔵ワンチップRFIC、つまり同じチップ上にパターンとしてアンテナが形成されたRFICもある。


Back List














































Back List


磁場


電磁波だけでなく、センサや材料開発に、医療にも、ごく普通の電気回路にとっても、「磁場」という考え方はそれらを扱うための重要な道具のひとつである。しかし磁場は、一般の生活においては電場と同じ種類の親しみをもって現れるものではないようだ。例えば電池の中の電場や電荷などは、良い理科教育のおかげで俺達にもなんとなく想像することができるのに対し、磁場を使った電池にお目にかかることは(そのむかし話題になった常温超伝導を除いて)ほとんどない。磁場はモータによって電車を時速何百キロにまで加速するが、電場に引かれる移動手段にはたぶんまだお世話になっていない。冬の静電気パチッ!は照れ笑いで済むが、IHヒーターやトランスのうなり声に俺はなぜか心底ビビるのだ。

フレミングの法則では、指の形に加え電場と磁場とが一緒に書かれていた。、電荷同士に働く力と磁荷同士に働く力も、いくつかの前置きと共に一緒に学んだ。マクスウエルの方程式で電場と磁場は、同じ種類で違う性格を持った、独立した作用の源のように思えたものだ。これらはいま俺をどれくらいサポートしてくれているだろうか。磁場とはいったい何なのだろう。

これまでどおり、電場/磁場はそれをおおまかに指すものとし、電界/磁界/電束/磁束は分けて使いたいと思う。






【マクロな作用】

電気的な作用が外に見せる特徴のひとつはその弱さである。現実的な物質同士で電荷が引き合う力を足し合わせると、その大きさは例えば電荷を分離/整列させるために使った同じ種類で同じ程度以下の力でしかない。これはマクロに見た電気的な中和と言える。

逆に磁気的な作用について俺が実感するのはその力の暴力的な強さである。そもそも電荷の動きによるローレンツ短縮に源を持つはずの磁気的な作用は、一個の電荷が光速で動いたときにはじめて、一個の電荷に関するクーロン力と同じ程度の力を持つということがわかっている。しかし実際には、電荷の速度がカメほどの速さであっても、磁気的な作用は電気的なそれとは比べられないほどの大きな力を発揮するのである(注1,2)。これは、電荷の動きの重ね合わせをあらわしている。

注1)速度は実際の電荷の動きであり、情報の伝播、波頭速度、群速度というこれまでの電磁波の議論とは異なる。金属の自由電子移動度であっても 50cm2/Vs 程度という非常にゆっくりとした速度でしか動かない。
注2)磁気的な相互作用の源泉を磁荷とする議論はこの章にはない。よくわからないので。






【磁場の導入】

磁場は、(ほぼ)電流の周辺に定義されている(注3)。このことは、特にEB対応の立場では、共に動いている2つの電荷分布同士に働く引力/斥力をローレンツ短縮とクーロン力から説明し、これを表現するために「便宜的に磁場を導入する」こと、と言い換えることもできる。またこれは、その引力/斥力を、磁場を用いてローレンツ力を定義し(注4)、ローレンツ力でさらにアンペール力や電磁誘導を説明すること、とも言えるだろう。同じ事を、電荷の作るスカラポテンシャルとナブラとの積が電界を決めるのに対し、もうひとつの力は電流の作るベクトルポテンシャルとナブラとの外積によって決まる、と、そんな記号でも教わったかもしれない。しかしこれらは、帰納的でありすぎることへの不信感だけでなく、外積が大きくなる方向ということも合わせると、はっきりとその輪郭を頭の中に描くことが俺にはいまだにできていないのだ。

それでも俺の感覚としては、磁場というものが実際使う必要のない単なる概念だなどとは到底思えない。ローレンツ短縮から100年を経て、現在まで磁場は使われ続けている。なによりもマクスウエルの方程式に磁場はなくてはならないものに見える。それに物性としての磁性をどう考えれば良いのか(注3)。いま、磁場のことを「便宜的」などと切り捨てることは誰にもできないに違いない。

注3)電子のスピン角運動量と磁場との関係は、今はこの中から除かなければならない。
注4)ローレンツ力の「一様な磁場中を運動して」という想定はイメージすることが難しく、定性的にはむしろ相手の電荷の動きを見通すローレンツ短縮/クーロン力がこれを助けることも少なくない。






【2つの法則】

18世紀の後半、磁石のふるまいは、電荷/電場の関係を見本に磁荷/磁場の関係としてその説明が組み立てられた。しかし19世紀に入ると、磁場は意外な(しかし重大な)任務を負うことになる。100年の間に起きたいくつかのできごとを並べてみよう。まずは19世紀初頭、磁場は2つの法則の源泉のひとつとして用いられていた。ひとつは1820年頃フランスのアンペール、ビオ、サバールなど、もうひとつは1830年頃イギリスのファラデーによるものだ。そして30年後、これらをマクスウエルが整理し、独自の解釈て電磁場を表す。それからローレンツ短縮まではさらに40年を待つ。
以下、マクスウエルの解釈の重要な基盤となった2つの法則を、ローレンツ力から見なおしてみる。


①アンペールの法則の基になる引力/斥力

まっすぐな電線が2本並行して、
地面と水平に南北に伸びており(東側の電線と西側の電線)、
共に電流が北へ向かって流れるとき(外部回路は無視してこの部分だけ)、
それぞれは引き合う。
このとき、「磁場」を、
・南北にまっすぐな電線であれば北に向かって右回りの方向を持った物理量
と定義し、これを力の源泉とする。
東側の電線は西側の電線が作るこの上から下への「磁場」によって、「動きの向き/磁場の向きを順に右回り(外積)に見て進む方向の新しい力」である「ローレンツ力」を受け、西側へ引かれる。これがアンペールの法則の基になる引力/斥力である。


②電磁誘導

水平な面上に閉じた回路があって、一様でない磁場を、その平面に垂直に与え、回路を動かすと、回路の各部分が感じるローレンツ力の一周分はゼロにならず、起電力が生じる。






【誘電体中の電界と磁性体中の磁束】

ーーー 誘電分極 ーーー
電気双極子(ミクロな分極)とは、正負の電荷が少し離れてペアになっている状態である。電界はペアの内側に強く存在し、外側には弱く広がっている(正負2つの放射状電界は重なって打ち消し合い小さくなる)。誘電分極とは、外部電界によって、バラバラだったたくさんのこの電気双極子の向きがそろう事、と言うことができる。このとき、それぞれの電気双極子の外側に弱く広がっていた電界は、さらに打ち消し合い0に近づく。すなわち、誘電分極では、電気双極子の内側にあった電界のみが残り、誘電体のほぼ内部にだけ電界が生じることになる。内部に新しくできたこの電界の向きは、外部電界の逆である。

誘電分極と電界との関係はおおむね以下のように説明されることが多い。
外部で接続されていない一対の近接して対向した大きな電極が、それぞれ反対で同じ数の電荷を持っていれば、それらの間には電極に垂直で一様な電極間電界ができている。電極間以外(外側)の電界は打ち消し合ってほとんど0になっている。この電極間に誘電体を入れると、誘電体の中でバラバラだった電気双極子は、電極間電界に引かれて向きをそろえ、誘電分極となる。すると誘電体内部には新しい電界ができているように見える。この新しい電界の向きは、電極間電界とは反対で、弱め合う向きである。したがって、誘電率が大きいほど内部合計電界は小さくなるのである。(注5)
このとき、電極上に残っているはずの電荷はどうなったのだろう。電極に近い誘電体表面には電荷がしみだしている。この電荷は、誘電分極の原因である電極上の電荷とペアリングしている(お互い最も近くで)、と見ることができる。そのペアは、ある遠くの場所(電極間内外にかかわらず)を観測点として見ると中和されているはずで、たとえばその観測点に電荷があってもそれに影響を与えることはできない。これは、外から見た(測定できる)電位差が小さくなっているということである。(注6)

ちなみに、電極の間に誘電体ではなく金属を挟んだ場合、金属は導体なので電気双極子がそろうわけではないが、内部で電荷がほとんど自由に別れることができるので、電極上の電荷とほぼ同じだけの数の電荷が表面に現れる。まるで無限に大きな誘電率を持っているかのように、内部合計電界も、外部回路で測定される電極間電位差も0に近づく。この場合は、電気双極子の回転ではなく、分離した電荷が引きあって元に戻ろうとする力を考えれば良いだろう。

注5)俺たちが日ごろ目にするのはこうではなく、外部回路から一定電圧が印加され常に電荷が出し入れされている状態がほとんどである。
注6)「電圧」に対する過度の信頼は、日常にも思わぬ失敗を誘うことがある。

ここで、
電荷 → 電束 → (/ε) → 電界 → 作用
の観点からも、誘電分極と電界との関係を定義してみよう。
・誘電体が無い場合の電極上の電荷による仮想の場「電束」を、電極同士の内側(注意)で考える
・電束と、誘電体によって減った電界とを結びつけるのが 1/ε
・外部に作用する(観測される)のは電界



ーーー 磁化 ーーー
磁化を磁気双極子と考えるならば、アナロジーとして磁界を電界のように扱うことも可能である。
しかしここではそうでなく、磁化を(EB対応を背景に)磁化電流と考える。円環状の電流は、その中を通る強い磁束と、外側を広がり一周して戻ってくるあまり強くない磁束とを作る。磁性体の内部には、ミクロな円環電流とそれによる磁束がばらばらの向きで存在していると考えることができる。これを外部磁束の中に入れてみよう。外部磁束は、長いソレノイドがその内側に作る一様に並行した磁束とする。マクロな磁化とは、この外部磁束を作ったソレノイドの電流と同じ向き(注意)に、磁性体中でバラバラだったたくさんのミクロな円環電流の向きがそろう事である。磁性体の中で向きのそろったミクロな円環電流は、それらを重ねあわせたマクロな磁化電流(磁性体の外側を一周する大きな周回電流)と考えても良いだろう。

マクロな磁化でも、磁化電流の内側の磁束と外側の磁束とは連続的で周回している。その向きを外部磁束と比較すると、磁性体内部では強め合い、磁性体外部では弱まり、さらにソレノイドの外側では強め合う向きである。このことは、磁界/磁気双極子を考えた場合と比べると、ソレノイド外側では同じですが、磁性体内部で異なる(磁性体内部の磁束というものがあるのであれば、だが)。磁性体の表面には磁束密度の不連続ができ、ある場所では磁束がすれ違うことになる。これには磁性体の形状によって大きな差がある。(例えばリング状の磁性体であれば磁性体の外側から帰ってくる磁束は無くなり、したがって磁性体外部には影響を及ぼさない。)

誘電分極とマクロな磁化とのこのような違いは、電界をスカラポテンシャルの傾き、磁束をベクトルポテンシャルの回転と見たりすることからも感じることがある。(もちろん円環電流と電気双極子は究極まで小さくすると同じような形状の場を生むのだが。) さらに、磁性体には、外部磁場に影響される可能性のある要素として、局在した電子スピンの相互作用、金属の中で縮退したもの、電子の軌道内の運動、核の運動など多くのものがあり、外からはそれらが複数重なって見えている。ただここでは、常磁性体や強磁性体の磁化の方向だけをとりあげた。

電界/誘電体のときと同じ様に、
円環電流 → 磁界 → (*μ) → 磁束 → 作用
の観点から、磁性体と磁束との関係を定義してみる。
・磁性体が無い場合のソレノイドの円環電流による仮想の場「磁界」を、ソレノイドの外側(注意)で考える
・磁界と、磁性体によって増えた磁束とを結びつけるのが *μ
・外部に作用する(観測される)のは磁束


Back List