--- 箱庭市立図書センターの学習室：冬 ---


「うーん、じゃあヒント、Jではじまるかっこいい名前」
「ジョージ！」
「クルーニーかよ」
「ジョージ三世！」
「ジョージから離れんかい」
「ジョニー！」
「きゃはは、デップかよ」
「じゃあねー、もいっこヒント、リズムがタンタッタ」
「ジョンロック！」
「オーマイガ！」


「じゃね、サービス問題、マグナカルタを日本語で言うと」
「かるたまぐな」
「かるたさんじゃねーよ！」
「大しょうてん」
「ちゃんちゃかすちゃらかちゃんちゃんちゃん．．っておい！」
「あんたあんなもん見てるだか」
「うちのおかん毎週かじりついて見てるだよ、結構おもしろいけど」
「ぎゃはは．．じゃ次」


「百年戦争があったときのフランス王国の王朝は」
「バロン朝」
「最初は合ってる。もう少し口を開けて」
「バハハ朝」
「ワハハ朝」
「ガハハ朝」


「．．休憩しよっか」
「うん！」






--- 踊場第三高校ハイキング部の昼休み ---





「なるほど。天の川続きやね」
「天の原だっつーの」
「象潟の阿賀野川さん通りの角で死んで．．ってあかんがな！」
「あのなあ。もっとこう全体を．．」
「ほたらなにか？生き返った阿賀野川さんの屁が臭うて月が引っ込んだっちゅうことかいな」
「なんだよ文句ばっか言いやがって。おまえはどうなんだよ」
「はいな、できてまっせえ」





「誰だよためごろうって」
「またまたあ。素直にほめてくれてええねんで」
「えーい！ツンツンすんなっつうの」
「おっ、いただき」
「あ！なにしやがんだ。それはまだ．．」




「ん？違和感ないやん」



「意味通じてんのとちがう？」
「そうかあ？」
「"生野"と"往き"なんて涙もんやがな」
「うーん、そう言えば．．」
「よっしゃ、僕もまたできたでえ」



「そんな遠くからは見えねえだろ」
「あはは、そらそや！」



「地球温暖化？」



「．．．そろそろ授業始まんじゃねえの」
「ほなそれで今日は仕舞いっちゅうことで」



「お。あんた天才やな」
「フッ、おまえもな」